真綿に包まれるように窒息したい

 砂漠のように 心が渇く
 同じ砂場で 遊べた声が 聞こえない
 大人になるには 優しさを捨てる
 そんなことはイヤだから がんばって生きているのに
 なぜ こんなに悲しいのか なぜ
 愛の意味はなんだ? ぼくは愛を見失っている
 砂漠のように 心が渇く
 なのに 涙が溢れる


(「心は砂漠のように」アラビアのバラ挿入歌)


まるで玉川上水で心中間近の小説家のようだ。
見も知らぬ女と死んだからといって満たされるわけではないのに
ただ堕ちるために堕ち、滅ぶために滅び、迷うために迷う。
絶対の善、絶対の美、絶対の有がないのなら、絶対の悪、絶対の醜、絶対の無しかないかのように
本当の人間は間にしかぶら下がっていないと知っていても
昇るか堕ちるしかない我が身を
如何にして処すべきか