[吉永さん家のガーゴイル]

第2話視聴。
いやーテンポといい流れといい、かなりの良作です。
こういうのが深夜2時15分からやってるっていうのが今のアニメ業界の問題点なんだろうけど
逆にいうと、2時くらいに放送するのが許されなかったら永遠に出てこない作品なのかもしれないから痛し痒しですね。

何気に私は桑島法子ファンなので、彼女が出てるというだけでとりあえずチェックしてしまうんですけど、この作品だといい意味で桑島色が出てなくてちょっと残念w

いい意味で桑島色が出てる作品はMADLAXとかGUN×SWORD www

実はこのガーゴイル、脚本の人が、あの稀代の名作「エルフェンリート」の吉岡たかをさんなんですよね。だからあんまり情報量がなくて話題に上らなかったのに録画しようと思ったのですが
実際録画しておいて良かったです。

そういうのあんまり気になさらない方も、脚本や監督に注目してみると、いい作品を作るスタッフというのはあんまり外した作品作らないことが多いと気付くと思いますよ。

まぁたまに「新房昭之」さんみたいにあまりに脳味噌奇天烈過ぎて、とんでもない作品つくっちまう【迷監督】もいらっしゃいますが、こういう人は良くも悪くも無難な作品は作らないので、たまにとんでもない名作も作っちゃうわけでwww

[かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜]

かしましは結構前に最終回が放映されていたのですが、いまいち掴めなかったので何回か繰り返し視聴し、感想を書くことにしました。

この話はかいつまんでいうと、宇宙人との事故で死んでしまった男の子はずむが、間違って女の子として生き返ってしまい、前から好きだった幼馴染の女の子とまりと、はずむが以前告白して振られてしまった女の子やすな、と三角関係で色々あるという主人公が女の子(?)である以外はよくあるパターンの恋愛ものです。

おそらく今百合が流行っているから主人公を女の子にしただけで、話の展開事態は主人公が女であることで他の作品と決定的に違う展開があるというわけではないので基本的には男一人を女の子が取り合う形になっていくわけで、そこらへんの心の動きが作品を評価する上で重要であることは間違いないでしょう。

私自身は、はずむととまりの共通の友人で、「私は舞台には上がらない」「私は蝶が羽化して羽ばたいていくのを眺めていたい」と発言する あゆき というキャラクターが好きなのですが。
彼女は舞台に上がらないだけあって傍観者として三人のそばにいつもいるんですよね。
そのくせ、大事なポイントではキーパーソンとしてアドバイスなんてしちゃったりして・・・
でも彼女が見守っていたのは主人公のはずむなのか、それともヒロインのとまりなのか、いまいち判別しづらく、そこが何度も見る原因になったりしてwww
作品の展開としては あゆき が好きなのが はずむ でも とまり でもあんまり関係ないので飛ばしちゃった方がいいんでしょうけど、気になるキャラクターなのでつい・・・ねwww

結局 主人公の はずむ は もう一人のヒロイン やすな を選んじゃうんですけどねー
うーん、どうなんだろう?
元々 はずむ は やすな が好きだった訳で、そうなるのが自然なのは認めます。
でもその理由が、「やすなちゃんには僕が必要なんだ(病気だから)」みたいな展開でそうなるのはなんだか釈然といかないというか。
つまり、恋愛ってすごく主観的なものじゃないですか?
だから恋愛ものっていうのは、主観的な思いの強さを脚本でどのくらい描写することができるか?が共感の基本になると思うんですよね。

でも はずむ が やすな を選んだ展開を見る限りは、やすな がどうあれ はずむにとって やすな は絶対に必要なんだ!だから やすなを選ぶしかないんだ! っていう描写があんまりこちらに伝わらなかった気がするんですよね。

逆に、とまり が はずむ を好きだ、必要なんだ!っていう気持ちはビシバシ届いてきたわけで・・・

だから、この展開なら とまり を選ぶのが 視聴者のイメージ的には適当なのかな?と思うわけです。

んな訳で、夕暮れの河原、とまりが 「行けよ、はずむ。やすなが待ってるんだろ?」と去ることを促して、そして去っていく はずむの後姿を見て、つい

「はずむ〜〜!!!! いやだ・・・行っちゃいやだ・・・(泣)」


と叫んじゃって、んではずむが戻ってきて抱き合うわけですが・・・

そんなら とまり選べよ。戻ってくるなよ。最低だなこの主人公。となる訳ですよ。自分的に。

まぁ大体三角関係ものの主人公は優柔不断で糞みたいな人間だから、そういう話になるわけなんですが。(某野球漫画の新体操やってるビッチとか)

それに対して、やすな が はずむを好きな理由ってすごい薄いんですよね。見えるから(やすなは精神的認知障害で男性の顔を区別することができません)、優しそうな人だから、自分を受け入れてくれそうだから好きなんですよね。
その証拠に、はずむと とまりがキスするシーンを目撃すると女性の顔まで判別できなくなってしまうわけで。

僕は弱さを武器にする女は大嫌いだ

という個人的な理由も手伝って、最後の展開は感動できませんでした。

どっちかというと、河を渡って振り向いてもはずむがいない。そして寂しげに佇むとまりを優しく抱きしめるあゆきのシーンの方が感動しました。
まぁ あゆきも はずむのことが好きなのに自分は渦中に身を曝け出さないって言う点でずるい女なんですが、自分でもそのことを分かっていて、だからこそリスクを犯して頑張っているとまりを大事にしているんだと思います。
自分が弱いから、傷つくことを怖れないってことがすごいことなんだと分かっていて、
だからこそ自分が傷つくことを怖れて結局他人を余計に傷つけてしまう はずむの事が許せなかったんでしょう。その点では やすなも一緒ですね。あまりに弱すぎる。

俺だったら絶対とまりを選ぶんだけどなぁ・・・


そして最後に・・・最終回をDVDでだけって作品すごい増えましたが止めて欲しいものです。
確かに買ってもらわないと元が取れないのは分かりますが、作品として感動を与えたり笑いを与えたり、人生においてもう一回みたい、何度でも見たいという作品は、そんなことしなくても買ってもらえます。
あんまりDVDを買わない僕ですが、灰羽連盟は発売日に予約して全巻揃えました。
感動したからです。
買うに値する作品だから買ってもらえるのです。
かしましが買うに値する作品か否かは分かりませんが、本当に素晴らしいものを作ったのならば必ず売れるはずです。
過去にタイドライン・ブルーという作品があり、これも最終回DVDのみ発表でしたが、今では誰も省みられず、1巻は軒並みワゴンセール。続刊は注文すら出ない始末。
最終回が入っている最終巻はもうすぐ出るはずですが、おそらくは売れないでしょう。
ほとんどのアニメ視聴者にとって作品自体がどうでもいいものになっているからです。

かしましも最終巻はかなり先に販売されることになりますが、忘れられてないことを祈ります。
そんなに悪い作品ではありませんでしたから。

悪い点は
1 主人公が女である必然性がない
2 主人公がやすなを選ぶことになる理由が構成上不明
の二点だけですから、どっちかというと面白かった点のほうが多い作品だと思います。
まぁなんにせよ最終話を見てみないとなんとも言えませんけどね