二元論を超えて

大国の興亡という本がある。スコットランドだかイングランド歴史学者が書いた本だ。
大航海時代から近現代に至る東西全ての大国の盛衰を情緒に浸ることなく、ただ冷徹にデータと事実のみを元に淡々と記述しつづけている本である。

列強と呼ばれる諸国、英仏独露墺伊米日中土波斯葡西瑞典印などなどがどういう理由でどのように相対的に勃興し、滅んでいったかをつぶさに読み取ることが出来る。

そしてその時代時代において、何故戦争が起こるか、その理由を見極めようとすると極単純な現象に突き当たる。

それはどの時代においても、ある種の勢力均衡によって確立された世界システムが存在し、維持されていること。
そして斜陽の帝国と新進気鋭の国家が存在し、それらが勢力の均衡を乱し、新しい均衡を作り出す。結果として、新しい均衡はそれに見合った権利を新興国家に主張させ、戦争が起こる。
そして新しい世界システム

この繰り返しが世界史なのである。

従って戦争を回避するものは愛でも理解でもなんでもなく、国家が常にその実力に見合った国際的立場を保持しつづける事にある。
弱った国は弱った分だけ発言力が低下することを認め、強まった国に譲らねばならない。
これはスマートに常に起こっていれば戦争は回避されうる。

問題は、国家がこれをやろうとしないから戦争が起こりつづけるのではなく、おそらく自己愛的な誤認により、自己の過大評価と他者の過小評価を行い、その評価によって自己の持つべき国際的立場と他者の持つべき国際的立場を推し量ることによって生じているということである。

第一次世界大戦における、フランスとドイツの関係を思い出せばそのことは容易に分かるだろう
個人においても自己を正確に客観的に評価することはとても難しいのだから。

でまぁアラブは、軍事力と経済力を支える国家の強力な枠組みとか教育とか、効率的な農業とかそこらへんからもうダメなんだから、もうちょっと自己評価をきちんとして、相手のせいにしすぎるのは問題だよなぁ。民族を超えてイスラム帝国作れないから(内部でドンパチばっかやってるからね)対抗できないわけで。皆自分の部族は大事にするけど、国家とかどうでもよさげだもんなぁ。

ロンドンのテロを見て思ったわけでした。

フタコイオルタナティヴはとってもよかったです。

何かをつかみとるのに一歩を踏み出せない20代の男性にオススメかな。

大事な人を逃したら戻ってこないエメラルド・マウンテンズハイ
だから手を伸ばしてみました、一人だけじゃなくて二人、つまり三人で幸せになろう!!!

っておねがいツインズかよ(笑)

でもまぁ現実と非現実の間を行き来しながら、本当に大事なもの、無くしてはいけないもの、魂を注がなきゃいけないものっていうのを見つけ出していくストーリーはよいです

どっかの真中淳平にも聞かせてやりたいです。結局全員不幸せにしそうだからなぁ奴。

同じ人物を使いながら設定と脚本がまったく違う二つの作品。
双恋フタコイオルタナティヴ。

双恋は糞最悪でしたが(ハーレムものだったので)
フタコイの方がこんなにいいなんて、最初萌えアニメだと思っていたのでスルーしていたのですが
友人の八木さん(Love Letterというネットゲームで知り合い未だにお付き合いしております)にいいですよー上総さん好みですよーと紹介されなければ絶対見てなかっただけに感謝。

ちなみにフタコイの脚本家は「ジサツのための101の方法」っていう18禁ゲームのシナリオも書いています。これもなかなか衝撃的な作品ですので、鬱やエロに拒否反応が出ない方ならおすすめです。はい。