多糖類を分解して生きている微生物が
どんなに難しくその生を生きようとしたところで
結局できることと言えば、多糖類を分解して二糖類にすることだけなのだということ


ムカデがその足の一本一本を意識しながら動かすと歩くことができないように
人間の苦悩は自らの存在を過剰に意識しすぎることに由来している


物事を難しくすることが人間が人間である理由であり、進化の結果手に入れた利器だとすれば
それによってがんじがらめになり、生きることを放棄するようになるのもその副作用であろう


炎が燃える理由を目的論的には持たないように
水が低きに流れる理由を目的論的には持たないように
人間が生きることは目的論的には何の理由もない。


生きると言うことは必然であるのであって、ただ生きているだけ。
ネガティブに感じるのならそれは、その人ががんじがらめになっていることを示してるだろう。


ただ生きるだけの何が悪いのか?自己擁護ではなく、自己陶酔でもなく、真にその意味を捉えれることさえできれば
人は縛鎖から放たれるだろう。


そして初めて本当の意味で目的論的な目的を創造することができるだろう。
幻想を幻想として現実化する事ができるだろう。